2011年3月 K様のご依頼です。
お母様のご結婚指輪を、ご自分用にとご依頼を頂きました。
＜ご相談内容＞
母からもらったマリッジリングk１８をリフォームしたいです。
43年前のリングで重量は軽く薄い感じです。両親が若い頃の物なので立派なものではありませんが、今の形（レトロ感）を残しながら私が身につけやすいようなデザインにしていただきたいと思っています。
ダイヤをあしらったり、手を加えることは可能でしょうか？ダイヤの形もいろいろあるようですがシンプルな丸や形の変わったものなどアドバイスを下さい。
オーダー・リフォームの場合の要望欄 =
リングはいつも身に着けていたいと思います。
リングは見た目かなり古い感じを受けます。現代の私にあうようにしたいです。
レトロな感じ、味のある感じは好きです。
ということで、マリッジリングの模様を生かしたデザインを考えました。
ご提案させて頂いたのは、下のデザインです。
Ｄ／Ｅをお気に召して頂いたのですが、尖った角が気になるとのことで、オーバルカットをご提案しなおしました。
ただ、オーバルはなかなか無いんです。
石を探すのに、結構お時間を頂きました。
「育児や家事で悩んだりきつくなったときに、元気がでるお守りのようなリングが欲しくてリフォームをお願いしました。」とのことで、これはオーバル、見つけ出さなきゃ！です。ダイヤの価格は暫定のまま、石を探し、2個のルース（裸石）を見つけました。
0.330ｃｔ Ｅ ＳＩ-2
0.265ｃｔ Ｇ ＶＳ-2
どちらもなかなか良いんです。形はＡ、照りはＢ。
内包物のせいで、Ａが写真では白く映ります。
Ｂの石をお選び頂きましたので、ＷＡＸ加工に入りました。
デザインはＦ、でも、厚みを足す事になりました。
そうすると、ＷＡＸは下のような形になります。
リングをもう一つ作る具合です。
鋳造し、マリッジリングをロウ付けします。
内側のリングの外周と、外のマリッジリングの内周を合わせるのがポイントです！
そうしないと、ダイヤの横に変な隙間が出来ます。
そして石留め。
はい！完成です！！
レトロで身に着けやすい。
厚みもついたので、しっかりしています♪